✝kiss×love
2 新しい彼女

「な、何これ!?」
 
 私は、郁也のタイムラインを見ていた。
  
『新しい彼女とホテルなう♡
 とってもかわいくて、しかも同じ学校✡
 もうやっちゃったぁ。』
 
(同じ学校っ...!?どういうことよ、誰なの!)
 
 戸惑い、私はその日、学校に行けなかった。
 郁也のアカウントはほかの友達には知られておらず、
私しかそのアカウントが郁也ということがわからない。
だから友達にいって嘘だ、と言われるばかり。
 その日、私は朝から夕方までずっと泣いていた。
 
「う...うぅぅ。なんでっ、なんで郁也は離れていくの。。」
 
  ピーンポーン♬
 
 窓から玄関を見たら、郁也がいた。
 涙を拭いて、泣いて腫れた目がみえないよう、タオルで隠して玄関にいった。
 
  ガチャ
 
「郁也...。どうしたの?」
「そっちこそどうしたんだよ。心配したんだぞ。」
「うん、ごめんね。ちょっと体調悪くなって。」
「お腹痛いのか?大丈夫?俺がそばに...」
 
「うるさい!だまって!私を心配しないで!」
 
「は・・?」
「あ、ゴメンなさい。本当ゴメンなさい。」
「何?あの彼女のことで怒ってるわけ?」
「う、ううん。気分が悪くてつい..」
「そう。じゃ俺帰るから。」
「うん、来てくれてありがとう。」
 
 
 ガチャ
 
 
「う・・・うわぁぁぁ。」
 泣いて、泣いて、泣きつかれるまで泣いた。
 あの娘のことで怒ってるなんて言ったら、また束縛とか言われると思って。
 
「私、郁也にとってただの女なのかな。どうして、私は必要とされないのかなぁ。」
 
 本当に疑問だ。
 郁也はどうしてそこまで女と釣り会えるのか。
 別れればいいのに、別れられない。
 弱い、自分が弱い。
 
 続く..
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