お姫様の苦悩。

「んー、言われたときは流石に傷付いたけどさ、愛司先輩がいってたの、本当のことだし。」



肩を竦(すく)めながら、悪戯っぽく笑う葉月に拍子抜けしてしまった。



なんだ、元気じゃん。



『葉月が元気ならよかった。あんな最低野郎、葉月には合わないよ！！』



思い出しいらいらしながら言うと、葉月が不思議そうに首を傾げた。



「ふーん。芽衣、あのあと、愛司先輩となんかあった？」



ぎくっ！！！
なんでわかるんだ！！



『なんで？なんもないよー。』



葉月にあらぬ誤解をされたくないから、ここは黙っておくのが一番だろう。



だけど、葉月はなぜかこーゆーのは鋭いんだよなあ....。