いじわる執事とお嬢様。


…まあ

顔は似てなくもない、けど。




「心愛、もしかして仁って…」

隣で彼らの話を聞いていた夏菜がこそっと言った。


私も小声でその質問に答える。


「うん。あの仁よ」



「知ってたの?」



「全く。何も聞いてないよ…」



ひとこと言ってくれてもいいのに。

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