Star Horse.。.:*☆ 星のように輝いて馬のように駆け抜けた恋
病院に着いて、優馬の病室へ向かう。
───トントンッ。
ノックすると
ドアの向こうから返事がかえってきた。
ドアを開けると、優馬は体を半分起こした状態でベッドにいた。
「調子はどう?今日は、優馬の大好きな駅前のたい焼き買ってきたよ!!」
まだほんのり温かいたい焼きの入った紙袋を出す。
「やったーー!!!!」
まるでプレゼントをもらう子どものように、はしゃぐ優馬。
「まだしばらく入院らしいな」
ズキッ。
優馬は、知っているのかな………。
病気と残りの命の長さを。
「まぁ、しばらく何も考えずに体調を整えることに専念しないとな!!」
優馬は、笑いながら言った。
まだ知らないんだ…………。
きっと病気のことを知ったら、優馬から笑顔がなくなる。