誰も知らない物語
僕はのろのろと着替えながら考えた。
師匠が死に、彼女が壊れる。
それはきっと夢なんかじゃなくて、これからの出来事。
このまま何もしなければ、きっと同じことが繰り返されてしまう。
僕はそれを避けたい。
いや、避ける為にもう一度、今日に戻ってきたのだ。
神様のイタズラなのか何なのか、どうしてこんなことが可能かなんて理屈はわからないけれど。
とにかく、僕の知っている運命を変えなくてはならない。
それが僕の望みであり、願いであり…きっと神様も望むことだから。