その姿、偽りなり。
「ねぇ、ひとつ聞いてもいい?」




「なんですか?」




「御巫さんは、1人で住んでいるの?」





「一応、父と2人ってことになってますけど、父は単身赴任なので基本的には1人です。」





「じゃあ、今もひとりってことだよね?」





「そうですよ?」






ひたすら悩んだ。




病院に連れていくべきなのか
彼女を自宅に返すべきなのか
ちゃんと療養すべきなのか





そしてたどり着いた答えがこれだった。





パシッ




「今日は帰せない。」





「ふふ (*´艸`*)」






え? ( ' ω ' )


また笑われたんだけど…なんで?




「及川さん、どこで覚えたんですか。そんなセリフ(笑)」





「え、いや。その、そうじゃなくて…」





「確かに女の子をキュンキュンさせることは大切ですけど、高校生の私のようなお子ちゃまに使うのは間違ってますよ?」





あー俺、そんなふうに思われてたのか



別にカッコつけたわけじゃないのに



自分で言っといて恥ずかしくなっちまった。




いつもなら、患者より俺のほうが指導権握ってて


指示とか注意出来んのに。





今日は真逆



何言ってもまるで俺がとんちんかんな事言ってるように見える




あー俺のプライドが、、。

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