先輩が好きなんです。




「…なんだよ、武藤」








さっき見に行っていた武藤 祐樹がいた





どうして武藤がここに?












「…武藤?なんで…?」






「ばんそーこー取りにきたの、ほら」






そういって武藤は血の出た人差し指を見せる




「で、大和は何やってるのって聞いてるんだけど」








「見てわかるだろ?両思いだからヤってんだよ」







「ちがっ…ん!」




黙れよ











耳元で聞こえた大和の声






いつにも増して、低い声だった





< 120 / 199 >

この作品をシェア

pagetop