殺してあげる
「ぎあああああああ……………!!
い………………だぁぁぁぁ………!!!
ぎゃぁぁぁぁぁぁ…………ぅぅぅぁぁぅぅぅ………」
手首の真ん中にぶすりと刃を突き刺し、そのまま一気に、
縦にまっすぐ、手首から肘の前腕部分を切り裂いた。
縦に赤く線が入り、手首のほうから順に溢れ出す真っ赤な鮮血。
加穂留は一部始終をビデオにおさめようとしていて、キクカワは震えながらナイフを落とし、肩で息をしながら力なく宙に視線を送る。
だらだらと流れる鮮血は、道を知っているかのように浴槽へと流れ、白と混ざりあって溶けていく。
「そうよ、どうせなら、縦に切り裂かなきゃ」