殺してあげる

「あ、起きましたかあ? ユウダイサマお疲れのようで寝ちゃってたので、加穂留、勝手にお船に乗せて出ちゃいましたあ」


はにかむような笑顔。可愛らしい笑いかたに白いビキニ。

そんな格好を見たら、そうかそうか、それは悪かったな。としか言えなくなる。

どうやってこの船に乗せられたのかすら聞けない状態。

寝ちゃうとか格好悪すぎだし、完全に面目ない。恥ずかしすぎる。

「俺、寝ちゃったんだ。なんで寝ちゃったのか完全に覚えてないけど。ごめん。て、これ、何、どこ向かってんの?」
「いーいところですよっ。きっとお好きだと思いますー」
「あー………そうなんだ」

秘密ってこととはくすぐることをしてくる。まあ、目の保養にもなるし、

ひとまずはいっか。



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