殺してあげる
こんな女の子といられるなら死ぬのももったいないな。
これだったら毎日ずっと一緒にいられると思う。
「本当はぁ、朝から来たかったんですけどぉ、ちょっと押しちゃって」
「押す?」
「はぁい、なので、今夜は一晩海の上なんですけど、ダメですかあ?」
「海の上?」
「加穂留と二人でなんですけどお」
「………」
「あ、やっぱりおイヤですね、じゃ、なんとか帰りますね。夜中になっちゃいそうですけど」
いやなわけあるかよ!
むしろ歓迎、ウェルカムだよ。
「いやいやいや、それならさ、加穂留ここまで操縦して疲れてんだろ、俺は大丈夫だから一緒にいようぜ」
「ほんとですかー! 嬉しいー!」
この感じだと抱きつかれるコースだと思ってたんだけど、加穂留は程よい距離をとり、
『じゃ、追加のお魚持ってきますね』
と、手を叩きながらどここへ走って行った。
まぁ、かわいいし、夜は長いしな。
これからだろ、なにか起こすには。
にしても、なんだか眠くなってきた。