殺してあげる

『ご利用ありがとうございました。


それでは、ヨイシヲ』



画面に叩き出された文字を機械的な音で読み上げられた直後、画面は消えた。

自殺サイトの検索結果が表示されている画面に戻り、今見たサイトを検索にかけてみたけどヒットすることはなかった。

「なんだよこれ」

額の汗を拭い時計を見ると、もう5時になろうとしている。
今日も学校は行かないから時間なんて関係ないんだけど、どっと疲れがでてきた。

とりあえずパソコンの電源を切ってほどよくエアコンをつけてそのままベッドにもぐりこみ、無理矢理目を閉じた。


このことを忘れるためには無理やりにでも寝るしかない。

寝て忘れる。

その繰り返しをずっとしてきている。嫌なことや考えたくないことが起こった場合、寝てしまえばいい。

そうしたら考えずにすむから。

そうやってこれまで生きてきたから。






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