今夜、きみの手に触れさせて
「あのさー」
と、また修吾がポツリと言った。
まだなんかあんのかよ。
「純太、月島のこと、どー思ってんだ?」
全然こっちを見ずに、修吾は言った。
「は? なんでお前にそんなこと言わなきゃいけねーの?」
「……遊びなら、やめとけ」
ボソッと修吾は言い切った。
「月島は真面目な子だから」
「だろーね」
ん?
なんだ、それ?
「つーか、そーゆー子とつきあえっつったの、修吾だろ?」
「真面目につきあうんならな。
今までの女みたいにチャラい感じで遊ぶなら、話は別だ」
修吾はまるで責任者のような顔で口出ししてくる。
「今までだって別に遊んでたわけじゃねーし」
「じゃあマジだった?」
「それはねーけど」
「だから言ってる」