今夜、きみの手に触れさせて
「そんな可愛い目をして……誘ってんの?」
意地悪な言葉とは裏腹に、優しい感触がわたしの唇に落とされる。
あ……。矢代くんのキス。
思わず名前を呼んだ。
「ん……矢代くん……」
「じゃなくて純太」
「じゅ、純太……くん」
吐息が……熱を帯びていく。
繰り返し重なる唇。
い、息が苦しいよ。
「青依ちゃん、
オレの彼女になる……?」
キスの合間にささやく声に
熱に浮かされるように何度もうなずいたこと
あなたはわかってくれた……?