今夜、きみの手に触れさせて
「え、オレも?」
「うん!」
だからオレも前日教わった問題を、次の日またノートにやらされた。
で、わかんなかったら、もっかい教わって、それを翌日またトライする。
そんなわけで、出来の悪いオレは、やんなきゃなんない問題が増えてくばっかで、
3日目ともなれば、相当の量を抱えることとなった。
ダリィ……。
文句を言おうにも、無心に勉強している横顔を見ると、何も言えなかった。
つーか、そんな無心な横顔を盗み見ながら、不埒な心を抱く自分を持て余していた。
だって、こ~んな狭い部屋に、
こ~んな無防備な青依ちゃんとふたりきりだぜ?
本人自覚ゼロだろーけど、ピュアな青依ちゃんの可愛らしい言動に、オレはこの3日間、いちいち悩まされてきたわけだ。
だけど……。
キスをすれば、もっとその先が欲しくなる。
ヤスが言うよーに、途中で止められる自信ねーし。
一生懸命勉強をみてくれる青依ちゃんを、押し倒すわけにはいかねーよな……。