今夜、きみの手に触れさせて


「けど、自分の気持ちぐらい伝えとけよ。月島が選べるように」


修吾はそう言ってくる。


「選ぶって、何を?」


「純太と続けるのか終わりにするのか、あの子だって選ばなきゃなんない」




「続けないと思うぜ、あの子は、オレとは」


オレは修吾にそう言った。




「そうかな? お前に嫌われてないって知ったら、月島だって自信を取り戻すだろーし。

画像の件は、とやかく言うやつがいたら、オレがブッ飛ばしてやっから。

だからお前はまず、自分の気持ちをあの子にちゃんと……」


「あのさー、言っとくけど、ライバルは孝也だからな」


力説してくる修吾の話の腰を折った。




「えっ?」


「孝也もあの子のことが好きらしいよ」


孝也の名前を出した途端、修吾がポカンとバカ面になる。




「マジか……?」


「オレと孝也、どっちが青依ちゃんにふさわしいと思うよ?」


「そ、それは……」



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