プレミヤム・フレンド

桃子はあたしのほうに近づき


「なぁ、今の何?」


「今のって…?」


今の

たぶんさっき起こったことに違いない


「とぼけてんな、なんで歩莉をおいて由美子と2人で来たんよ」


今までに見たことのない桃子に周りは固まっている


「あ、あれは由美子が勝手に…!!」

「じゃあなんで由美子の手を振り払わなかった?」


桃子のするどい目にすべて見透かされているようだった


「ストーップ!!」

騒ぎを聞き付けた由妃が教室に入ってきた


「桃子落ち着こ?佑芽奈にも色々あるんだよ」


必死になだめようとしているが


今の桃子には声は届かない

「佑芽奈ってさぁ…本っ当可哀想な人間やよね。」


笑いながらあたしに言う


カワイソウ


今まで言われたことのないことばにあたしは戸惑っている


「本当の友達おらんでいっつも無理して由美子たちの後ろ着いていって…。それのどこが友達なん?それのどこが楽しいん!?」



━ピキッ


あたしの仮面にひびがはいる


「そういうの見よって哀れなんやわ」


やめて…


「中3にもなって餓鬼みたいなこと言ってんじゃないよ」


━━パリンッ


仮面は


壊れた


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