プレミヤム・フレンド

一輝もあの現場を見たはずだ


それでもなんでこいつは普通に接していられるんだ?

男って単純だ…

そういうとこが羨ましいよ…


男って単純で純粋だと思う


なんであたしは
女なんかに生まれてきてしまったのだろう


「佑芽奈さぁ…井藤くんと仲良いよねぇ〜…」


隣にいた沙良は笑いながらあたしに言った

井藤とは一輝の苗字だ


今は移動教室の移動中だ


「そんなことねぇよ?ただ前に同じ班やっただけやし」


「そうかぁー…」


それからなんにもなかったように
ただ歩いて教室に行った



最近、由妃とも桃子とも
話していないし
目も合わせていない


でもそれは他人になる日がただはやかっただけ

自分に言い聞かせた

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