【完】恋愛条件
「覚えてねーの?」
『え?』
長く続いた沈黙を蓮の小さな声で破った。
思わず聞き返す私。
「その写真見て思い出せないの?」
『あ、うん…』
私が困った用に答えると蓮からは小さな溜め息が漏れた。
もしかして、怒らせちゃったかな??
そしてまた、会話が途切れる。
きっと、都合のよくない事を私は言ったんだろう…
『あのー…』
明らかに不機嫌な蓮に兎に角謝ろうと、俯いている顔色を伺おうとすると…
「にゃんこは俺の飼い猫」
『……』
俯いていた顔が上がり、蓮の瞳が私をとらえた。
え?
にゃんこは飼い猫…
……蓮の。
『えぇぇーッ!!!』
私は衝撃発言にビックリして叫んでしまった。