【完】恋愛条件
あれから浅田くんの様子を目で追うが、いつもと変わらない素振り。
『見間違いなのかな…』
でも、あの泣きそうな表情を見間違いするわけないよね…
あのカップルと何か関係があるのかな…??
―…
放課後、私はいつも蓮と帰る。
「朱祢!帰るぞ!」
『…う「三浦~っ!!」
教室を出ようとした蓮の腕を担任の先生が掴んだ。
「お前、さっきのテスト白紙で出したろ!!」
「げっ」
『え、蓮。白紙で出したの?!』
私の質問に゛だって眠かったから゛と答えた。
それを聞いた担任は口を開いた。
「居残りテストな」
「は?!」
担任にズルズルと生徒指導室に連れて行かれる蓮に
『あ、先に帰るね!』
「おまっ!!見捨てんなよ!!」
だってテストを受けない蓮が悪いし、私関係ないもん。
私は蓮を担任に任せて一人帰ることにした。