【完】恋愛条件
「本当にすみません!!急いでたとはいえ!!」
『や、こちらもボーっとしてたので…』
必死に謝る彼女を見て、自分も悪いと思い頭を下げた。
「あ、手帳落ちてますよ」
私の足下にあった、生徒手帳であるものをわざわざ拾ってくれた。
だが、お礼を言って受け取ろうとしたとき、彼女の目が生徒手帳を見て止まる。
『あの…「西高の方なんですか!!」
いきなり彼女が私の学校の西高こと、西川原高校の名前を叫んだ。
『あ、はい。まぁ…』
さっきまでの大人しさはなく、急に私が西高だとわかりドンドンと迫って来る。
「私!西高に通ってる人を探しているんです!」
『あ!そうなんですか!』
゛これ、すみません゛と彼女が手にしていた私の生徒手帳を返してくれた。
にしても、こんな美人な方とお知り合いなんて、いったいどんなやからなのかしら??