【完】恋愛条件
第 10 条件 新しい道



―…6月17日

静香さんの命日。


私と蓮は文化祭の準備を抜けて、ベランダに座って空を眺めていた。



『浅田くん、大丈夫かな?』

「平気だろ?アイツならさ」


あの後、浅田くんは蓮達に全てを話した。
私と同じく蓮達は驚いたけど、゛友達゛なのは変わらないと言った。



「あ、サボリ発見」

『「あ゛…」』

「「「お前ら実行委員だろーッ!!!」」」


結局、サボっていたのをみんなに見つかりパシリに使われたのは言うまでもない。













―…



俺は一人、花束を持ってキツイ石階段を登っていた。



「あと少し」


階段を登りきり、ズラーッと並ぶ墓石を一つ一つ見て歩いた。



「…っ」


見つけた。

゛静香の墓゛を…



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