【完】恋愛条件


よかった変じゃなくって!



「茅原!」

『ん?』


和也くんに呼ばれて振り向けば…






―…パシャッ



『…へ??』

「メンバー表に使うから」

「あぁ!茅原のはまだ貼ってなかったからな!」

『メンバー表??』


メンバー表の意味を知らない私は、何故か盛り上がってる和也くんと倉谷くんに、恐る恐る質問してみた。



「廊下に貼ってあるの気付かなかった??」

『…廊下??』


倉谷くんにクイッと指を指されて廊下を見てみれば…



『何これ~っ!!!』


みんなの写真がズラーッと綺麗に列んでいた。
しかも、ポーズ付き…



「ここに茅原のっと!」

『って、貼るのかい!!』


私が驚いているのに、写真をパソコンで印刷してペタリと貼った倉谷くん。
あぁ、こんな恥ずかしい姿をさらしてしまうなんて…



「てめーら、やる気はあるなー!!」


倉谷くんが、急に教室に戻り教卓の前に立って叫ぶ。

みんなの目は返事をしなくとも、やる気満々。



「よーし!!売上、学年No.1を目指すぞ!!」

「「おーッ!!!」」

『もう、どうにでもして…』


私はみんなの勢いについていけず、影でその光景を見て苦笑いし…、何もかも諦めた。

どうか、知り合いが来ませんよーに!

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