【完】恋愛条件

屋上につくと暖かい風が私達を包み込む。



『雫ちゃん、あれから浅田くんとは…?』

「普通に接してくれてますよ」


フフッと嬉しそうに笑う雫ちゃんに私はある疑問をぶつけてみた。














『雫ちゃんって、浅田くんの事好きだよね…??』

「……」


雫ちゃんと私の間にしばしの間が空いた。



「…え、えぇーっ!!!」


ズザザーッと後ろに勢いよく下がった雫ちゃん。
やっぱり、好きなのね…



『告白しないの?』

「そんな…、無理ですよ。淳くんまだお姉ちゃんの事好きだし…」


そっか、お姉ちゃんに遠慮をしてるんだ…
なんか雫ちゃんを見ていると昔の…、



蓮を好きって気づいた時の私に似てる気がする。


だからー…












『臆病になるな!』

「えっ!」


私の強い口調に雫ちゃんはビックリして、伏せていた顔を上げた。

< 146 / 242 >

この作品をシェア

pagetop