【完】恋愛条件
「あ…のさ…」
『ん??』
空から隣の蓮に視点を変えると、蓮が遠くを見ながら話し始めた。
「夏休み中…、遊ばねー??」
『…え…』
暗かったけど、月の明かりで見える蓮の赤く染まった頬。
まさか、蓮から誘ってくれるなんて思わなかった私は目を見開いた。
「嫌なら、いいけど…」
『嫌じゃない!!遊ぶ!!』
驚いた私の顔を見て不安に思った蓮がそう口にして、慌てて私は弁解して返事をした。
私だって、夏休みは蓮と初デートしたいもん!!
「…よかった!」
そう無邪気な笑顔で笑った蓮に不覚にもドキッと胸が跳ねた。