【完】恋愛条件
大丈夫、大丈夫!!
蓮はそんな人じゃ…
゛なぁ、付き合わない?゛
゛ぜってぇー、落とすから゛
過去の事が鮮明に頭の中に蘇ってきた。
『てか、私…』
蓮の事、何も知らない。
何が好きなの?
何が嫌いなの?
『こんなんで、彼女なんて言えないよ~っ』
それに、蓮に昔彼女居たかも気になるし…
考えれば考えるほど、蓮について何も知らない自分が情けなく感じた。
「かーやっはら!」
『倉谷くん…』
「のわぁ!!何泣きそうな顔してんの!!」
涙を目に溜めて倉谷くんの方に振り向けば、私の顔を見て焦る倉谷くん。
゛蓮とは、中学一緒でさ…゛
その時、倉谷くんが言っていた言葉を思い出した。
『ねぇ!!蓮の中学時代教えて!!』
「は?!」
『いいから!!』
私の強引なお願いに、しばし考えた倉谷くんの口が開いた。