【完】恋愛条件



―…



「荒れてた蓮を変えたのは、茅原なんだぜ??」

『え?私?』


゛わかんねーよな゛とクスクス笑う倉谷くん。

私が蓮を変えた?!

いつ、どうやって~っ?!



「中2の後半、蓮と会ってんだろ?」

『…あ、にゃんこ』


そうだ、私は過去に既に蓮に会ってたんだ…

確かに茶髪だったような…



「アイツ、初めて一目惚れしたって騒いだよ」

『…や、そんな』


そんな事まで倉谷くんに言ってたの~!?
何か恥ずかしい!!

私の顔は真っ赤に染まった。



「だーかーらー、不安がる事無くない?
こんなに、愛されてんだしさ」


ツンッと頭を小突かれて、倉谷くんは私を安心させるように笑って見せた。



『…うん』







そうだね。
過去を気にしてちゃキリがない。






だから…





今の蓮だけを見なきゃね…


< 157 / 242 >

この作品をシェア

pagetop