【完】恋愛条件
―…
「荒れてた蓮を変えたのは、茅原なんだぜ??」
『え?私?』
゛わかんねーよな゛とクスクス笑う倉谷くん。
私が蓮を変えた?!
いつ、どうやって~っ?!
「中2の後半、蓮と会ってんだろ?」
『…あ、にゃんこ』
そうだ、私は過去に既に蓮に会ってたんだ…
確かに茶髪だったような…
「アイツ、初めて一目惚れしたって騒いだよ」
『…や、そんな』
そんな事まで倉谷くんに言ってたの~!?
何か恥ずかしい!!
私の顔は真っ赤に染まった。
「だーかーらー、不安がる事無くない?
こんなに、愛されてんだしさ」
ツンッと頭を小突かれて、倉谷くんは私を安心させるように笑って見せた。
『…うん』
そうだね。
過去を気にしてちゃキリがない。
だから…
今の蓮だけを見なきゃね…