【完】恋愛条件
布団から飛び出てズザザーッと勢いよく後の壁側の鉄パイプに背をつけた。
「お、やっと起きた」
『もっとまともな起こし方にしてーッ!!』
顔を真っ赤にして涙目になり三浦蓮に向かい叫んだ。
一瞬、またキスされるかと思ったよ…ッ
『…!!、イタッ!!』
ズキンと頭が脈を打つようにズキズキ痛い。
手で頭を抱えてあたりを見渡すと白い壁、ベット…どうやら保健室みたいだ。
「たく、急に動くからだろ??
ボールが頭に当たって倒れたの覚えてないの??」
『え?、…あ゛』
そうだ、体育の時間にドッチボールをやることになって妙に男子達がはりきってて、そのボールが確か私目掛けて来て…
気づいたら頭に当たって意識が途切れてた。
『ねぇ!保健室まで運んだの誰?』
保健室に居るのだからきっと、誰かが運んだに違いない、せめてお礼だけでも言わなくちゃ。