【完】恋愛条件
―…
気づいたら足下に倒れてる不良の奴ら。
俺は倒れて動けない男にそっと手を伸ばした。
゛大丈夫か?゛
゛あ、ありがとう…゛
゛送ってやるよ、自力じゃ立てないだろ?゛
ボロボロの男の腕を掴んで立たせ、自分の首に腕を回した。
゛お前名前は?゛
゛…中辺、有利(ユウリ)゛
゛俺は三浦蓮、たく女みたいな顔しやがってよ゛
俺は土手の階段を中辺のペースに合わせて上り、家まで送ってやる事にした。
゛…俺さ、よく女みたいな顔ってバカにされてるんだ゛
歩いてると中辺から自分の事を話し始めた。
゛でも、いつか女になりたい゛
゛は?!゛
゛一応言うけど、マジだから゛
真剣な顔をして言った中辺。
イヤイヤ、女になりたいっておかしいだろ!?
゛次に会うときは女かもな゛
゛は?学校ちげぇーのに会わねぇーだろ!゛
゛いや、絶対に会うね!このカリを返したいし゛
そんな事を話して行く内に、中辺の家に着いた頃には友達になった俺らはアドレスを交換して、また会うことを約束した。
゛またな!蓮!゛
その言葉が現実になるなんて思いもしなかった。