【完】恋愛条件


そのまま大人しく三浦蓮にしがみついて体育館まで連れて行ってもらった。



「うっわ!さっきよりもヤバ!!」


先に進んでいた倉谷くんが驚いた顔をして声を上げた。

私達も体育館を覗くと…



『え…、中にいるの3人だけ?!』

「負けますなー…」


敵チームに圧倒されてなのか、中にいるのはたったの3人だけに。
しかも、相手チームはまだ10人もいる。



『三浦蓮!早く行きなよ!!』

「朱祢が名前で呼んだらね」


は??
この状況になってよく冷静に物が言えるものだ。



「呼ばなきゃ助けに行かねー」

『…ッ、行ってよ!…蓮』


最後の語尾が聞こえないくらいの声だったのに、蓮はしっかりと聞いていたらしく満足げな顔になった。



「んじゃ、お前はそこで見てろ」


スッと体育館の隅に降ろされて蓮はすぐにチームの中に戻って行った。


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