【完】恋愛条件
「…んっ」
寝ていた蓮が目を覚ました。
『ごめん、起こしちゃったね』
「や、平気」
頭をかきむしって、無理矢理体を起こした。
そして、蓮は急に一点を見つめて固まった。
「2ランド目したいの?」
『へ?』
蓮が起きた事によって、かけ布団が足下にずり落ちて背中がスースするし…
それに、目の前の蓮が上半身ならば…
『きゃああ!!』
バッと勢いよく足下に落ちた布団を持って頭から被った。
「俺、下が寒…『いいから着替えて!』
チッと舌打ちをして蓮はベッドから降りて、地面に落ちている服に着替え始めた。
最悪、裸を見られるなんてーっ!!
一生の不覚よ!!
「朱祢、パンツぐらい履けよ」
何、この男…。
人が緊張してるのをよそにそのデリカシーの無い発言は…
『あんたにデリカシーはないわけ!!』
―…バチーン
静かな夜に物凄い音と共に悲鳴が海まで響き渡った。