【完】恋愛条件
『私は、二人に笑っていて欲しいの…
ただ…っ
…後悔はしないで』
「……」
すれ違った時間を戻す事は無理だけど、せめて二人で空いた時間を少しずつ埋めて欲しい。
「泣くなよ」
『…蓮』
急に立ち上がった蓮に、近づきすぎていた私は一歩下がった。
「……行くぞ、空港に」
『……うんっ!!』
いつも通りの笑顔の蓮を見て、私は笑顔で頷いた。
二人で手を繋いで外に出て、近くでタクシーを止めて乗り込んだ。
『××空港まで!』
どうか、間に合いますように…!!