【完】恋愛条件
絶対に遅刻する人とかいそう…
むしろ来ないとか??
「お客様、中で待ちますか?」
『いえ、大丈夫です』
心配して中から店員さんが入り口のドアから顔を覗かせた。
私が大丈夫と言うとやはり心配そうな眼差しで中に入った。
―~♪~♪…
携帯の着信音が聞こえて急いでカバンの中をあさって携帯を取り出した。
二つ折りの携帯を開くと…
『名無し?』
番号だけが表示されていた。
誰だろう?と思いつつ、とりあえず電話に出た。
『…もしもし』
「あ、俺」
何かこの声聞き覚えがある…まさか…ッ
『蓮?』
「ピンポーン」
って、いつの間に携番を知ったのよ?!
「携番は先生に聞いた」
まるで心中がわかるかのように答えた。
『あんた今どこなの?』
「え?もう着くし、てか見えた」
顔を上げて当たりを見ると黒色の格好した人が目に入った。