【完】恋愛条件
第 4 条件 久しぶり
またしても、私を事件と言う名の激流が襲いかかるとは思ってもみなかった…
やっとお昼休みの時間が来て、私は蓮達とお昼ご飯を食べに食堂に来たのはいいものの…
『…、どうしよう』
只今、お財布の中身とにらめっこ中。
「なーにやってんだよ」
ひょこっと蓮が現れて、私の財布の中を見た。
「まさか、足りねーの?」
『今日持って来るの忘れて…、私売店で何か買ってくるね!』
まぁ、150円でパン一個は買えるし、飲み物だって水道水を飲めば…
「ほれ」
『え?』
顔の前には千円札が見えた、ゆっくりと蓮の方を向くと、やっぱり蓮が千円札を私の前に出していた。
「貸すよ、返すのいつでもいいし」
『や、でも…』
人にお金を借りるとかは少し抵抗があり、控えめに断るが。
「ん」
更にグイッと前に突き出された千円札。
きっと蓮は引かないだろうな…
私は゛ありがとう゛っと言って千円札を蓮から借りた。