【完】恋愛条件



「朱祢…?」


名前を呼ばれて俯いていた顔を上げるとそこには懐かしい顔が…



『竜ちゃん、なの…?』

「おう!久しぶり!」


ニカッと笑って手を上げる竜ちゃんに私は飛びついた



『竜ちゃん!』

「5年ぶりかな?」


5年前と変わらない笑顔…

石田 竜(イシダ リュウ)

私の幼なじみだけどお父さんの転勤で私達が小学校5年生の時にバイバイした

でも、なんで竜ちゃんがここにいるんだろう…



「明日、連休だろ?その間だけこっちに遊びに来たんだ」

『じゃあ、今はおばあちゃん家にいるの?』

「おう!」


そっか、でも連休が終わったらまた向こうに帰るのか…、なんか寂しいな…

顔を俯かせていると頭にズシッと手が乗って再び顔を上げてみた



「なぁ、よかったらだけど連休の間遊ばねー?」

『え!いいの!』


竜ちゃんのお誘いに嬉しくなり、さっきまでの寂しい気持ちが吹っ飛び、つい笑顔が溢れた

< 54 / 242 >

この作品をシェア

pagetop