【完】恋愛条件
「朱祢…?」
名前を呼ばれて俯いていた顔を上げるとそこには懐かしい顔が…
『竜ちゃん、なの…?』
「おう!久しぶり!」
ニカッと笑って手を上げる竜ちゃんに私は飛びついた
『竜ちゃん!』
「5年ぶりかな?」
5年前と変わらない笑顔…
石田 竜(イシダ リュウ)
私の幼なじみだけどお父さんの転勤で私達が小学校5年生の時にバイバイした
でも、なんで竜ちゃんがここにいるんだろう…
「明日、連休だろ?その間だけこっちに遊びに来たんだ」
『じゃあ、今はおばあちゃん家にいるの?』
「おう!」
そっか、でも連休が終わったらまた向こうに帰るのか…、なんか寂しいな…
顔を俯かせていると頭にズシッと手が乗って再び顔を上げてみた
「なぁ、よかったらだけど連休の間遊ばねー?」
『え!いいの!』
竜ちゃんのお誘いに嬉しくなり、さっきまでの寂しい気持ちが吹っ飛び、つい笑顔が溢れた