【完】恋愛条件
あんな事言って何期待してんだろう…
『私、学校に電話してくるね』
「大丈夫だよ、電話ならさっきおばさんがしたし」
゛よかった゛
ホッと胸を撫で下ろした。
「てか、何で学校抜け出したんだよ」
『それは…』
不在着信を見て私は口が止まった。
゛三浦 蓮゛
蓮からの着信が2件も来ていた。
しかも、13時30分に2回連続。
『ねぇ、私を見つけてくれたの何時くらい?』
「コンビニの帰りだから13時は過ぎてたはず」
じゃあ、私が保健室から出たぐらいに二回も電話をくれたの?
これは、優しさ?
それとも、怒った私への怒りの電話?
『…蓮』
でも、もうどうでもいい事。
この訳のわからない気持ちから逃げたくって、私はアドレス帳を開いた。
゛三浦 蓮゛
蓮のアドレスを選択して…
゛消去しました゛
私は迷わず蓮のアドレスを消した。