【完】恋愛条件
「何々?デートですか~?」
『お母さん!?』
いつからいたのかドアから顔だけを出してニヤニヤと笑うお母さん。
『デートじゃないよ!竜ちゃんと遊ぶだけ!』
「ばかね。それをデートって言うのよ」
ヅカヅカと私の部屋に入り正座している私の頭を小突いた
「でも、お父さんが出張中でよかったわね。これを知ったら泣くわよ」
『もー、お父さんには言わないでね!』
゛はいはい゛と笑うお母さん。
何か弱みを握られた気分…
「てか、洋服で迷ってんの?」
『ねぇ!!どれがいいと思う?!』
実は、お母さんは小さい頃にティーン雑誌のモデルをやっていた。
だから、服のセンスは抜群にいい!
そんなお母さんに私は必死にお願いをした。
「うーん、朱祢は白が似合うからこのワンピースでいいと思うよ」
『ーッ!!お母さん、ありがとう!!』
私はお母さんに飛びついてお礼の言葉を言った。
結果、お母さんのセンスを信じて白いワンピースを選んだ。