【完】恋愛条件

本当に?
本当に男子の群れに私一人?

男子の群れをかき分けて、先生に指示をされて名前順に列ぶ。



「ねぇ、茅原って言うの?」

『え?うん、そうだけど』


突然、後ろの人に声をかけられて振り向く。



「俺、倉谷 俊介(クラタニ シュンスケ)
これからよろしくな!」

『…よろしく』


私の後ろの倉谷くんは三浦蓮と違い、黒髪に少し黒く焼けた肌…

いかにも、爽やかなスポーツ少年っぽい!



『ねぇ、スポーツとかやってんの?』

「あぁ、小さい頃からサッカーバカだよ!」

『アハハ、サッカーバカなの?』


ニカッと笑う倉谷くんが面白い人で思わず笑い声をあげてしまった。
何か、倉谷くんはいい人そうだな…

ふと、倉谷くんの肩越しに後ろの方を見ると…



『??』


三浦蓮が不機嫌な顔をして私をジッと見ている。
とっさにパッと顔をそらした。

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