【完】恋愛条件
「蓮ッ!!」
「っんだよ!!」
俺と幼なじみとの間に急に俊が割入った。
邪魔をされて不機嫌にな態度をとると、今度は俊の横にいた浅田が俺の顔の前に携帯を突きつけた。
「これが近くのベンチに落ちてた」
突きつけられた携帯を手に取り見ると、ガキみたいなクマのストップ。
よく見ると朱祢の持ってる携帯の機種と一緒だし、ストップも一緒。
「これ朱祢の携帯!!」
「俺もまさかと思って、試し朱祢に電話すると…」
浅田が朱祢に電話をすると、手に持ってる携帯のサブ画面に着信で浅田と名前が出る。
「…朱祢はどこだよ」
「…ッ」
幼なじみに声を低くしてみると、戸惑った顔になる。
「俺はちゃんとベンチにいろって…」
強気な態度が一変、俯き声を小さくして目をキョドらせる。
俺は、それ以上何も言わない幼なじみを突き飛ばして走った。
「くそっ!!」
手にある朱祢の携帯をズボンのポケットに乱暴に閉まう。
何の手がかりもなく焦る気持ち、周りを見渡しながら朱祢の姿を探し続けた。