軟派な王子様【完結】
その時だった。



私の腕が誰かによって引っ張られた。



それはとても乱暴で…


力強くって…


それでいて温かく…


私は瞬間的に振り返った。


そこには………












「翔!?」













そこには汗を流しながら息を切らした翔がいた。






「こい!!」



「は!?」


「こいって!!」




「ちょっ!!」


翔は私の腕を掴んだまま歩きだした。
私は振りほどくことも出来ないまま、驚く昇君を残し、翔の行くほうへ引っ張られていった。
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