軟派な王子様【完結】
その時、俺の脇に挟んであった体温計を抜き取られた。


「36.4。すっかり下がりましたね。でも、まだ安静に」


「やったぁぁぁぁぁ!!!!」



俺はベッドから飛び出た。

いつもの黒スーツを引っつかんで部屋を出る。


「ちょっと!!安静に」


そんな声は聞こえない。
俺には行くべきところがある。










俺の愛するお姫様。










「一姫!!」
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