軟派な王子様【完結】
「ふっ。バッカじゃないの。だいたいそんなことをしてあたしに何の得があるっていうのよ。」

すると翔は街灯の光から出て、私の前に立つ。



「得??そんなもんあるわけねーだろ。」

「だったらあたしはそんなもんに乗る理由がありません。」


すると翔の腕が私の肩にまわされた。


「乗らなきゃ俺はお前を一生付け回す。」


不気味な太い声を、耳元で囁く。
悪寒が体に走る。


「やめてよ!!」

私は翔の腕を引き離す。



明らかに動揺している自分。


それでも翔の顔は微笑を浮かべたまま動かない。


「これは俺のお前への挑戦状だ!!受けるか受けないかはお前次第だ。」


私は彼の自信に満ちた顔が不思議でならなかった。


「それとも、自信がないのか??俺に落ちないわけないもんなー。」

私の闘争心が燃える。


「は??」


男に負けてたまるもんか!!
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