軟派な王子様【完結】
私は授業中、つまらなくなると机の影に隠れて携帯をいじる。

席は一番後ろの端。
まず見つからない。


すると突然のメール。

こんな時間に誰からだろ。

『おい。返信くらいしやがれ。』



翔か…。


『誰が返信するかボケ。』
『返信してんじゃねーか馬鹿。』


あ…あたしのしたことが…。

私は携帯を鞄に押し込んだ。


見ちゃうから返信しちゃうんだ。
だったら見なければいい。
しかし授業中気になる携帯の受信時の光。


もぉっ!!


私は耐え切れず携帯を開く。

『今週の日曜。駅前で待ってる。12時。遅れたら承知しねーからな。』


「はぁぁ?!?!」


「どうしたんですか??」

先生の怒った声。
私は思わず口にしてしまった。

恥ずかしさに口を塞ぐ。


「なっなんでもありましぇん。」



クラス中が笑う。

私は恥ずかしくて教科書に顔を埋めた。
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