軟派な王子様【完結】
翔からのメールは毎日のように入ってきた。

たわいのないメール。



『今日は株会社との取引。やっぱ出来る男は大変だなー。』

『出来る男はキャバクラ行かない。』

『一姫に会ってからはいってねーよ。』

『その前はいってたんじゃない。』



私は携帯を開くたびにその馬鹿馬鹿しさに笑っていた。


「まったく、昇君のほうがよっぽど…。」



私は言葉を詰まらせる。



私…


昇君のこと好きなのかな…。



いやまさか…

そんなことあるわけない…

よね…。





そうやって自分に言い聞かせていた。
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