軟派な王子様【完結】
「香織〜帰ろっ!!」


私はいつものように香織のそばに寄って行った。




すると香織の顔が萎む。

そして両手を合わせた。


「ごめん!!今日は増田君と帰る約束しちゃって…。」


「え゛!?あんたたちもうそんなとこまでいってたの!?」


すると香織は鞄を肩にかけながら笑った。





「ただの友達だよ。これからこれからっ!!」


すると教室のドアから増田が顔を出した。




香織はその姿を見てすぐに私に手を振った。

二人は照れ臭そうな顔をして並んで歩いていった。









「なんか…置いてかれてるなー。」





あたし独り言多いぞ…。


私は帰ろうと鞄の中に教科書を詰めた。

もう教室には誰もいない。
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