軟派な王子様【完結】
一姫はおもむろにそいつを担いだ。



「なっ何やってんだよ!!」


「この子、怪我してる。ただでさえ心細いのにかわいそうでしょ。ちゃんと人の気持ちを考えなさいよ!!翔はここで待ってて!!」


一姫はそのまま途方にくれる俺を残して迷子を担いでいってしまった。







「ごめん。遅くなった。でも無事お母さん引き取りにきたよ。」





その顔はいつになく嬉しそうで、満足そうで…。


俺は頷くしかなかった。
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