軟派な王子様【完結】
帰りの電車は遅いせいか、もう人も少なかった。


一姫は俺の隣で寝息をたてて眠っていた。



首が…




落ちそうになる。



それでも一姫は一生懸命頭を立たせる。



それにも限界がやってきた。





俺の心臓が破裂しそうになった。



一姫は俺の肩に頭をおいた。



温かい一姫の体温と、吹きかかるかすかな一姫の寝息。




どこかこそばゆく…




恥ずかしい。




外は暗くなり、駅前は人気があまりなくなっていた。
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