天国の貴方へ届けたい
あたしは先生に許可を取り、保健室に向かった。




「失礼します…」




保健室のドアを開けると、先生はいなかった。




勝手に道具使っちゃっていいのかな…




でもこのままほっとくわけにもいかないしまあいいか。




あたしは救急箱に手をかけようとした。




「おお美月どうしたこんなとこで」




カーテンの奥のベッドから聖也君が出てきた。




「聖也君いたの…!?授業始まっちゃったよ?」




「だりぃしサボり。手怪我したのか。何したんだ」





「え、ああこれはしりもちついちゃってその時に…ww」





凜華さんに突き飛ばされたなんて言えないや…ww




「ったくドジだな。手貸せ」




「え、いいよ自分で…」




「いいから貸せよ」




聖也君は無理やりあたしの手を引っ張って消毒し始めた。


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