天国の貴方へ届けたい
お母さんは顔を出さずにあたしと凛子に言った。




聖也君が来てるはずなんだけどなぁ…




まだ来てないみたい。




「美月」




突然あたしの名が聞こえたので、聖也君かと思い、振り向いた。




「あ、おはよう聖也く…」





今目の前に立っている人物が聖也君じゃなかったのであたしは言葉を詰まらせた。





まさに今一番会いたくない人物、ケイが立っていた。




「…何か用なの?」




「話があるんだ。少しでいいから聞いてくれ」




「どうせ彼女見せびらかしにきたんでしょ!?もうあたし騙されないから!」





「違う。あれから彼女と別れたんだ。だから俺とヨリを戻そう」
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