愛しいのはストーカーな彼女
「まっ、結波も試合見てたら、
あのひと誰ー?って聞いてくるよ。」
うん。たぶん聞くと思うな〜。
顔わからないし。
『でも、応援がんばろうね?』
そう言っているうちに、
男子の試合が始まった。
その試合を見ているうちにあたしは、
ある一人の人に目を奪われてしまった。
『ねぇ、美香。あの人が新井先輩?』
「え?う、うん。そうだけど。
結波、なんでわかったの?知ってたの?」
『ううん。全然知らなかった。』
でも、すぐわかっちゃった。
だって、あんなにキラキラしてて
バスケを楽しんでる人。新井先輩だけ。
先輩しか目に入らなかったんだもん。
『ねぇ美香。新井先輩の事
もっと教えて!すごく知りたい。』
「え?結波?どおした?」
たぶん。てか絶対。
ここであたしのストーカーという才能に
火がついたんだと思う。