すくう掌の砂
知らない
お母さん..


重たい頭を無理矢理起こす。特に目覚ましがなるわけでもない。
...私には何もない。全てのものがあの夜に全て崩れ去った。

愛されてると信じていた。
子供だから。あなたの娘だから。
たくさん褒められたら、あなたはきっと私をすきになってくれる...。

そう、信じていた。
親に目を向けてほしくて、その為だけに生きてきた。

いま、それがないならどうして私はここにいるんだろう...。悩み続けてもう5年くらいたった。

未だに人の愛というものが分からない。
分かるのは、それがいかに軽薄でいかに虚しいものか。


...と言うだけだ。


自分は生涯人に愛されることなど無いと思って...


涙が溢れる。


分かっているけれど...辛い。


人間関係が苦手。
愛を知らないから、相手が怖い。


どうしてこんなってしまったのか...
分からない。
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